このたび国立大学法人筑波大学(学長:永田恭介,以下「筑波大学」)では,遺伝子実験センター及び農林技術センター(農場部門)を統合した「つくば機能植物イノベーション研究センター(T-PIRC)」を新たに設置することとなりました。T-PIRCは,産官学研究機関が集積するつくばの立地条件を生かして,従来にない産官学のもつ知の共有・集約による協働研究の発展,産業界が得意とする社会実装に向けたシームレスな研究開発ならびにベンチャー立ち上げのためのインキュベーション機能の充実を推進することで,高機能・高付加価値植物の開発,応用化と社会実装の加速化を目指しています。
本研究センターは下記の1センター,4部門,2ユニット,1研究拠点を構成することで,研究力強化と社会実装推進を目指すものです。
・遺伝子実験センター:植物新機能探索を通じて,重要農業形質から高機能・高付加価値植物の開発につながる研究シーズの獲得を行います。実用植物等を対象とした遺伝子組換え及び次世代育種技術開発を推進します。
・次世代農業研究部門:効率的あるいは持続可能な農業生産に関わる次世代型農産物開発・生産・流通研究を推進します。フィールドにおける実習教育を通した次世代農業技術者の養成を行います。
・遺伝資源・国際共同研究部門:国内外より委託された植物遺伝資源に関する解析ならびに保存活動を行います。同時に,各研究部門等および国内外の関係機関との連携により,利活用及び国際共同研究を推進します。
・解析部門:研究部門等との連携により取得した各種オミクスデータを解析し,植物科学における新知見を集積します。得たデータの活用により,次世代植物産業創造に繋がる研究を推進します。
・産官学・共同研究部門:国内外の関係機関ならびに民間企業と連携した植物におけるイノベーションをもたらす研究,社会実装を見据えた研究を推進します。
・社会連携ユニット:各種人材育成プログラムを統括し,各部門との連携によりその運用を行います。センターの研究・業務などの広報活動,地域社会との協力体制の推進及び,地域貢献事業を展開します。
・研究・教育支援ユニット:研究部門等が保有する基盤ならびに設備の維持を行うとともに,各種研究・教育活動を支援します。技術職員を統括し,業務の処理運営にあたります。
・形質転換植物デザイン研究拠点:国内産官学の大学・研究機関との共同研究による,植物遺伝子および遺伝資源研究,形質転換技術開発,形質転換植物評価研究,環境リスク評価研究を一元的に実施する植物科学分野におけるトランスレーショナルリサーチを実践します。
本件問い合わせ
国立大学法人筑波大学
遺伝子実験センター長 江面 浩